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特集 第30回日本臨床眼科学会講演集 (その4) 学会原著
視神経交叉比異常と斜視
著者: 筒井純1 深井小久子1
所属機関: 1川崎医科大学眼科学教室神経眼科部門
ページ範囲:P.549 - P.552
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1969年Guillery1)が内斜視のシャムネコに視神経線維の交叉比異常を発見してよりalbino動物で非交叉性視神経線維につながる視路に形成不全のあることが次々と判明した2〜9)。Creel10)はヒトの白児にVERを応用して非交叉性視路の形成不全を暗示するデーターを報告した。
そこで問題になるのがヒトの内斜視に,このような視路の交叉異常があるかどうかということと,臨床的に如何にしてこれを検出するかということである。もしヒトの斜視に高率にこれが存在するならば,斜視治療に,絶望的な根拠ともないうることである。さて視路の交叉異常を臨床的に検出するにはどうすればよいかということである。Creel10)はVERを応用して光刺激をあたえた眼と同側半球のN1波の劣性をもつて非交叉視路の形成不全を暗示するものとしている。
1969年Guillery1)が内斜視のシャムネコに視神経線維の交叉比異常を発見してよりalbino動物で非交叉性視神経線維につながる視路に形成不全のあることが次々と判明した2〜9)。Creel10)はヒトの白児にVERを応用して非交叉性視路の形成不全を暗示するデーターを報告した。
そこで問題になるのがヒトの内斜視に,このような視路の交叉異常があるかどうかということと,臨床的に如何にしてこれを検出するかということである。もしヒトの斜視に高率にこれが存在するならば,斜視治療に,絶望的な根拠ともないうることである。さて視路の交叉異常を臨床的に検出するにはどうすればよいかということである。Creel10)はVERを応用して光刺激をあたえた眼と同側半球のN1波の劣性をもつて非交叉視路の形成不全を暗示するものとしている。
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