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特集 第30回日本臨床眼科学会講演集 (その5) 学会原著
視神経疾患に対する新しいQuantitative Maculometry
著者: 川上勇作1 諫山義正1
所属機関: 1神戸大学医学部眼科学教室
ページ範囲:P.639 - P.643
文献購入ページに移動球後視神経炎等,視神経症では,視野の求心性狭窄のあるなしにかかわらず,中心暗点を来す場合が圧倒的に多い。中心暗点を計測する場合,正確な暗点の位置づけが,疾病—とりわけ視力—の予後および経過観察の上でぎわめて重要である。
従来,Tübinger静的視野計による中心暗点の計測においては,①びまん性の中心視野の沈下型(general depression type)②鋸歯状ないし"ふるい"状の沈下型(sieve-like depression type)③完全な中心視野の沈下の中に,島状に視野が認められる型(island-like field type1))④完全な中心視野の沈下型(complete depression type)がある(図1)。しかし,中心暗点を有する患者の固視の動揺のために,必ずしも正確な位置づけに基づく計測がなされているとは限らない。
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