文献詳細
特集 第30回日本臨床眼科学会講演集 (その5)
学会原著
文献概要
緒 言
水晶体摘出術中における最も不愉快な合併症一つ,硝子体脱出は,ここ十数年下術器具,手術方法,麻酔法や術前処置の改善により減少した1〜13)。しかし尚,術者により1%以下〜8%,時に10%以上の頻度12,14〜22)でこの合併症が出現している。これら硝脱(以下硝子体脱出をこの様に略す)眼の予後の重篤16〜22)さを考えると,その頻度が低下したとはいえ我々眼科医にとつて,この合併症を防ぐ事は,尚大きな,興味ある問題である.今回,水晶酒体嚢内弁状摘出術にける硝脱を,虹彩を利用して積極的に防止する事を意図した虹彩制御糸を考案した。この方法を導入して,硝脱の頻度が有意に低下し,この方法が有効である事を確認した。
水晶体摘出術中における最も不愉快な合併症一つ,硝子体脱出は,ここ十数年下術器具,手術方法,麻酔法や術前処置の改善により減少した1〜13)。しかし尚,術者により1%以下〜8%,時に10%以上の頻度12,14〜22)でこの合併症が出現している。これら硝脱(以下硝子体脱出をこの様に略す)眼の予後の重篤16〜22)さを考えると,その頻度が低下したとはいえ我々眼科医にとつて,この合併症を防ぐ事は,尚大きな,興味ある問題である.今回,水晶酒体嚢内弁状摘出術にける硝脱を,虹彩を利用して積極的に防止する事を意図した虹彩制御糸を考案した。この方法を導入して,硝脱の頻度が有意に低下し,この方法が有効である事を確認した。
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