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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科31巻5号

1977年05月発行

臨床報告

網膜剥離手術におけるRadial Buckling の応用

著者: 檜垣忠尚1 松山道郎1 難波彰一1 山田いほ子1 大沢英一1

所属機関: 1大阪市立大学医学部眼科学教室

ページ範囲:P.717 - P.721

文献概要

緒 言
 網膜[剥]離手術に対するscleral bucklingにおけるPlombe縫着の方向は radialとcircum-ferentialとに2大別される。最近まで広く行なわれているのはcircumferential bucklingである。近年radial bucklingの効用を主張したLincoff (1965)の報告にはじまり,1975年には,同氏等が数学的解析を行ないradial bucklingの方がより望ましいと望べている。我々は後極部を,周辺部網膜にある裂孔よりblockするという目的を第一義的に考え,現在までcircumfer-ential bucklingを行なつてきたが,その裂孔の形,大きさ,位置および剥離の状態によつてはradial bucklingの方が望ましく,また,深部裂孔においては技術的にも本法による操作が比較的容易である事より,今回3例にradial bucklingのみを行ない,9例にcircumferential buckli-ngにradial bucklingを併用し,全例ともに復位に成功し,術後6カ月間以上にわたり経過を観察しているが,認むべき合併症もみられなかつたので,今回報告する。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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