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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科31巻6号

1977年06月発行

文献概要

談話室

「斜視」の動詞

著者: 弓削経一

所属機関:

ページ範囲:P.826 - P.827

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 斜視という言葉を辞書でみると(1)眼筋の異常のため両眼の視線が発散または交叉して注視点に向かわないもの。やぶにらみ。邪視。(2)ながしめに見ることと出ている(広辞苑)。
 「ながしめに見ることが」斜視ならば「ながしめに見る」は「斜視する」となつてもよいとおもわれる。凝視は目をこらしてじつと見つめることとなつていて(広辞苑)「凝視する」という動詞は日常使われている。議論する,勉強する,戦争する,研究するなど,また世話する,夜遊びする,はてはぬるぬるする,はらはらするなど,例はいくらでもある。文法的な解釈を加えると生意気になるので例だけをあげるが,平和するとか,空気するとかいえない所からすると,「する」が加わつて動詞になるには,加わる言葉──連用修飾語といわれるらしい──,議論,勉強などに,何か,そうなるにふさわしい性質があるにちがいない。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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