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臨床報告
網膜下液排除を行なわなかつた剥離手術眼の検討
著者: 安藤文隆1 佐竹成子1 加藤美代子1 市川宏1
所属機関: 1名古屋大学医学部眼科学教室
ページ範囲:P.833 - P.838
文献購入ページに移動網膜剥離の手術に際しては,剥離がある程度以上存在し,また一定期間以上続いている症例では,一般には網膜下液の排除がなされて来た。この網膜下液を排除する際には,網膜下出血,脈絡膜出血,硝子体出血,網膜裂孔形成,硝子体脱出,網膜嵌頓,脈絡膜剥離などの合併症も多数報告されており,これら合併症の中でも,脈絡膜出血が最も扱いにくいものであるとして,出血させない様注意する必要性を強調している1)。われわれもまた,脈絡膜出血のために,術後完全復位しながら,あまりよい視力が得られなかった苦い経験ももっている2)。
Freemannら3)もこの脈絡膜出血の合併症をさけるため,transilluminationによりvortexveinの膨大部を見きわめて,その部をさけて穿刺を行う方法を勧めている。
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