文献詳細
連載 眼科図譜・236
文献概要
〔解説〕
網膜芽細細腫が前房内へ転位し増殖するのは稀であり,なかでも,前房内に小腫瘤を形成する例は,きわめて少ない。Velhagenによれば,Ulrich (1886),Hymer(1893)およびPascheff (1924)の報告があるという。最近では,私どもの他に報告例がないようである。
私どもは,1962年1月から1973年12月までの12年間に広大眼科に入院し,加療された22例の網膜芽細胞腫のうち,前房内に転位し,真珠のような色で,卵形あるいはゴムマリ状の遊離嚢胞のような形をとつた症例を2例経験したので,その1例を供覧する。
網膜芽細細腫が前房内へ転位し増殖するのは稀であり,なかでも,前房内に小腫瘤を形成する例は,きわめて少ない。Velhagenによれば,Ulrich (1886),Hymer(1893)およびPascheff (1924)の報告があるという。最近では,私どもの他に報告例がないようである。
私どもは,1962年1月から1973年12月までの12年間に広大眼科に入院し,加療された22例の網膜芽細胞腫のうち,前房内に転位し,真珠のような色で,卵形あるいはゴムマリ状の遊離嚢胞のような形をとつた症例を2例経験したので,その1例を供覧する。
掲載誌情報