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連載 眼科図譜・237
視力障害発作を伴つたFundus Polycythemicusの1例
著者: 玉井嗣彦1 市頭教治1 藤永豊1
所属機関: 1鳥取大学医学部眼科学教室
ページ範囲:P.988 - P.989
文献購入ページに移動症例は,1975年5月19日に右眼の急激な視力障害を主訴として,某医より紹介され,入院精査の結果,血液学的(表1)に真性赤血球増加症1)(polycythemia vera,以下P.V.と略す)と診断された29歳の男子である。家族歴,既往歴には,特記すべきものはない。
初診時眼所見:視力は,右=0.2(n.c.),左=0.6(1.0×−7.5D)であつた。視野検査において,左眼に著変はなかつたが,右眼に求心性周辺視野の狭窄と中心性相対暗点およびマリオットの盲点の2倍強の拡大が認められた。前眼部,中間透光体には異常がなかつた。
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