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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科31巻9号

1977年09月発行

臨床報告

流行性耳下腺炎に伴う角結膜炎

著者: 嶋田孝吉12

所属機関: 1自治医科大学眼科学教室 2東京都臨床医学総合研究所炎症部

ページ範囲:P.1193 - P.1196

文献概要

緒 言
 流行性耳下腺炎はウイルス(Paramyxovirus)による全身性感染症で,小児によくみられ,成人が罹患すると重篤な合併症を起こす。ウィルスは,耳下腺腫脹の起こる約1週間前より,10日後頃まで唾液などの分泌液中に認められる。したがつて,口,鼻,眼等の分泌物の飛沫などにより伝染する。潜伏期は約18日。ウイルスは感染後血中に出て,全身のあらゆる臓器を犯す,耳下腺などの唾液腺に炎症が必発する。その他の合併症は割り合いに少なく,その発生頻度順に列挙すると,睾丸炎,卵巣炎,膵臓炎,乳腺炎,甲状腺炎,前立腺炎,バルトリン腺炎,副睾丸炎,脳神経炎,髄膜炎,脳膜炎などがある1〜3)
 眼合併症は,涙腺炎2,4),結膜炎3),強膜炎3,6),角膜炎2,6〜11,14,16),ブドウ膜炎2,12,13),視神経炎2),網膜炎で2),極く稀には眼筋マヒも起こす1)

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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