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臨床報告
隔日性内斜視の6例
著者: 粟屋忍1 菅原美雪1 中尾美由紀1 原田景子1
所属機関: 1名古屋大学医学部眼科学教室
ページ範囲:P.161 - P.166
文献購入ページに移動隔日性内斜視は,その名の様にかなり正確に1日おきに内斜視と正位をくり返すもので,比較的稀であるが,本邦では三国1),久保田ら7),その他数人2〜6)の報告があり,また外国ではCostenba-dcrら8),Friendlyら12),その他9〜11)の報告がある。その本態についてはまだ不明な点が多い。通常幼児期に始まり,この周期が数カ月から数年続いて,恒常性内斜視へと移行する場合が多いとされている。またこの疾患は,周期性が強いことや,斜視のない日には交代遮閉試験などでもほとんど偏位をひき出すことができないという点で,他の間歇性内斜視とは性質を異にするものである。この独特な周期性に対する機序はまだ明らかになつていないが,隔日性内斜視の患者は彼らの基本的なbiologic rhythmに何らかの障害をもつている可能性もあると考えられている。
最近5年間にわれわれは女性6例の隔日性内斜視を経験し,検討を加えたので報告する。
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