文献詳細
臨床報告
篩骨洞内眼球陥沒を呈したblowout-fractureの1症例
著者: 冨田直子1 浅山邦夫1 雨宮次生1
所属機関: 1京都大学医学部眼科学教室
ページ範囲:P.1535 - P.1539
文献概要
SmithおよびRegan1)が,1957年に,眼窩壁骨折の特殊な型として,blowout fractureという名称を初めて使い,その特異な発生機序を明らかにしてから21年経つた。眼窩骨折の中で最も多いのは,外壁すなわち頬骨の骨折である2)が,blow-out fractureも決してまれなものではなく,日本でも,深道3),久冨2),三国4)のら数多くの報告がある。
blowout fractureは眼窩縁骨折の有無により,pure typeとimpure typeとに分けられているが,眼窩縁骨折のあるimpure typeをblowoutfractureに含めるかどうかについては,なお混乱している。Smith,Converse自身も,含めるか否かについては,定義が定まつていないようである5)。
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