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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科32巻11号

1978年11月発行

Clinical Conference

Contact lens cornea

著者: 岡和田紀昭1 馬嶋明1

所属機関: 1名古屋大学医学部眼科学教室

ページ範囲:P.1563 - P.1568

文献概要

 岡和田(助手) 本日は,Rheumotoid Arthritis (以下RAと略す)に台併するいろいろな角膜病変の中で,Contact Lens Corneaと呼ばれているものについて症例報告します。
 馬嶋(医員) では症例を供覧いたします。症例1。35歳女性。主訴は,左の眼痛と羞明。1974年頃より,角膜の様々な部位に白い膜様物が張り,出現消退をくり返しました。白い膜はいつも3〜4日で治り,眼痛・異物感・羞明感を伴います。また,1年前より口内乾燥感も出現しました。近医にて治療を受けてきましたが次第に視力が低下し,眼痛・異物感・羞明を再発するため,1976年11月当科を初診しました。既往歴は,18歳よりRAをわずらい,3〜4年間steroidを内服しました。初診時所見,矯正視力は右0.7,左0.5。眼圧,中間透光体,眼底とも正常です。両側の角膜の所見ですが,角膜周辺全周にわたり菲薄化し,中央部の健常角膜との境に浅い潰瘍を作り,また白濁部も認めました。健常角膜部にKSDを認めました。limbusからの血管侵入はごく軽度です。Schirmer検査,涙液のLysozyme定量はともに正常です。治療は,はじめは抗生剤とsteroidの点眼を行ないましたが,2カ月後にはsteroidを中止し,抗生剤cysteineの点眼と,Vitamin Aの内服で現在に至りました。その後,所見はほとんど変化ありませんでした。次に症例2。46歳女性。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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