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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科32巻11号

1978年11月発行

文献概要

眼の臨床局所解剖

眼の形成手術に関連して—上眼瞼の局所解剖(2)

著者: 久冨潮1

所属機関: 1東京慈恵医大

ページ範囲:P.1570 - P.1571

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上眼瞼挙筋腱膜(図7)……⑦
 挙筋腱鞘を除去すると,上眼瞼挙筋の腱膜が現れる。これは肉眼的には縦に線維の走つているやや厚い膜様構造で,本来の挙筋の筋腹は眼窩内にあつて,眼窩縁の近くで終つており,それについては後に図18において再び述べるが,それより末梢は腱膜であり,組織像は楕円形の核を有する細長い細胞の層であつて筋組織ではない。腱膜の内,外はそれぞれ内角および外角となつて,内側,外側の眼瞼靱帯に入つている。
 外傷によつて挙筋断裂の起るのはこの腱膜の部分が多い。また眼瞼下垂手術で挙筋短縮を行うのも実はこの腱膜の部である。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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