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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科32巻12号

1978年12月発行

臨床報告

眼底後極部のparavascular microholeによる網膜剥離について

著者: 福味陽次1 宇山昌延1 加賀典雄1

所属機関: 1関西医科大学眼科学教室

ページ範囲:P.1617 - P.1621

文献概要

緒 言
 眼底後極部の網膜大血管に沿つて発生した小円孔が原因となつて発病した裂孔原性網膜剥離を最近3例経験し,剥離手術を行つて治癒せしめえた。この症例は,裂孔が小さく,血管の影にかくれていて見おとされやすく,また裂孔がきわめて深部に存在するため治療がきわめて困難であつた。また後極部血管に沿う円孔発生の病因など,種々の点で,本症例には特徴が存在した。
 このような病型の報告は,Philips and Dobbie(1953)の報告1)以来,parapapillary hole2),smallposterior hole3),conus hole4), juxtavcnous pit-ting7),juxtapapillary microhole8),paravascular re-tinal hole9)とよばれて報告があり,その病因について,網膜硝子体癒着の存在と,高度近視による網膜の菲薄なことが報告されている。しかし治療法は報告者により様々で,手術的療法を行つても成功率が低いとの報告が多い。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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