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7年後に他眼にも発症したのう胞状網膜剥離の1例
著者: 松木恒生1 山田宏圖2
所属機関: 1福島県立医科大学眼科学教室 2大原綜合病院眼科
ページ範囲:P.1667 - P.1672
文献概要
後極部に網脈絡膜症を伴う続発性網膜剥離の症例は,1971年浦山ら1)により報告されて以来,多数の報告例がみられる。最近,宇山ら2)は,このような病像を示す症例を一つのclinical entityを持つ疾患であることを示し,また吉岡3)は,これをUveal Effusionの後極型とする説を出しているなど,病像がかなりはつきりしているにもかかわらず,一般には,統一された見解は出されていない。諸氏の報告をみると,多くは,両眼性で,しかも比較的短期間のうちに両眼に発症している。今回,われわれは,諸氏の報告と同型であろうと考えられ,第1眼発症から,およそ7年後に第2眼の発症をみた症例を経験したので報告する。
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