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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科32巻2号

1978年02月発行

文献概要

連載 眼科図譜・243

視力の良好な朝顔症候群の1例

著者: 浜田幸子1 井上英幸1 松田久美子1

所属機関: 1愛媛大学医学部眼科学教室

ページ範囲:P.196 - P.197

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 1970年Kindlerによつて始めて朝顔症候群が発表されて以来,散発的に同様の症例が報告されて来た。朝顔症候群の特徴の一つとして,Kindlerは中心窩は正常と述べているが,報告されたほとんどの症例の視力は非常に悪い。たとえばKindlerの症例中,中心窩は正常で,もつとも視力のよいものは0.2であり,Krauseの報告した中心固視のある症例は,視力が0.4,植村の症例中,黄斑部正常,中心固視のある1例は0.3,他の1例は0.5である。最近われわれが経験した朝顔症候群の1例は,視力が0.9で,このようによい視力の報告は,今迄にない。視野もほぼ測定可能であつたので報告する。
 症例は9歳の男子で,1976年秋,学校検診で左眼の視力障害を指摘された。既往歴としては,10カ月で正常に生まれたが,2歳頃よりてんかんの発作があり,現在迄抗てんかん剤を使用している。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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