文献詳細
連載 眼科図譜・243
文献概要
1970年Kindlerによつて始めて朝顔症候群が発表されて以来,散発的に同様の症例が報告されて来た。朝顔症候群の特徴の一つとして,Kindlerは中心窩は正常と述べているが,報告されたほとんどの症例の視力は非常に悪い。たとえばKindlerの症例中,中心窩は正常で,もつとも視力のよいものは0.2であり,Krauseの報告した中心固視のある症例は,視力が0.4,植村の症例中,黄斑部正常,中心固視のある1例は0.3,他の1例は0.5である。最近われわれが経験した朝顔症候群の1例は,視力が0.9で,このようによい視力の報告は,今迄にない。視野もほぼ測定可能であつたので報告する。
症例は9歳の男子で,1976年秋,学校検診で左眼の視力障害を指摘された。既往歴としては,10カ月で正常に生まれたが,2歳頃よりてんかんの発作があり,現在迄抗てんかん剤を使用している。
症例は9歳の男子で,1976年秋,学校検診で左眼の視力障害を指摘された。既往歴としては,10カ月で正常に生まれたが,2歳頃よりてんかんの発作があり,現在迄抗てんかん剤を使用している。
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