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特集 第31回日本臨床眼科学会講演集 (その2) 学会原著
Triangle症候群と黄斑部病変—とくに漿液性中心性脈絡膜症との関連において
著者: 佐藤圭子12 三木徳彦12 佐藤孝夫2
所属機関: 1大阪逓信病院眼科 2大阪市立大学眼科科学教室
ページ範囲:P.235 - P.241
文献購入ページに移動後毛様動脈の閉塞による脈絡膜虚血の結果生じる扇形の脈絡膜萎縮をTriangular shaped choro-idal alteration(Amalric)1,2)として報告されて以来,臨床的,実験的知見が加えられてきている。また一方,教室の三木ら3)は,漿液性中心性脈絡膜症の主病因として脈絡膜循環障害の存在を主張してきたが,今回,著者らはTriangle症候群を有する眼底に,黄斑部の限局性漿液性網膜剥離と,螢光眼底血管造影により円形拡大型あるいは噴出型の螢光漏出が認められた7例を経験したので,漿液性中心性脈絡膜症の成因と相まつて,両病変の発現機構に共通の基盤があることを提言すると共に,黄斑部脈絡膜循環と特定領域の脈絡膜循環との関連性についても検討を加え,ここにその大要を報告する。
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