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特集 第31回日本臨床眼科学会講演集 (その2) 学会原著
眼サルコイドーシスの網膜血管変化について—走行異常および血管瘤形成
著者: 池間昌陸1 宮本文夫1 鎌田龍二1 岡村良一1
所属機関: 1熊本大学医学部眼科学教室
ページ範囲:P.308 - P.310
文献購入ページに移動眼サルコイドーシスの所見とくに網膜血管の変化については,わが国でも多数の報告がみられ本症の重要な所見の一つとされている。著者らも現在,経過を観察している35例の眼サルコイドーシスの患者のうち17例に網膜血管炎その他の血管病変を認めている。そのうち6例に網膜血管周囲炎に合併して起こつたと思われる特徴のある限局性の血管の走行異常を認めた。この変化は,これまで本症の診断に役立つ特有な所見といわれる網膜静脈周囲炎や網膜の浸出斑につけ加えられるべき所見ではないかと考えたので,その変化について報告し,乳頭表面に血管瘤形成をみた比較的まれな1症例についても併せて報告してみたい。
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