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臨床報告
持続性ステロイドの後部テノン嚢下注射によるブドウ膜炎の治療法の検討
著者: 大野重昭1 大口正樹1 松田英彦1
所属機関: 1北海道大学医学部眼科教室
ページ範囲:P.332 - P.336
文献購入ページに移動ブドウ膜炎には原因の不明なものが多く,その診断や治療には困難をきわめることが少なくない。しかしこれらを症候学的に大別してとらえ,必要最小限の臨床検査ののらに,各群ごとに適した治療法を確立してゆくことは,ブドウ膜炎という複雑な病因のからみあつた疾患の臨床的解明に大きな助けとなり,ブドウ膜炎の本態の究明とともに大切な点と考えられる。
著者らはこれまでベーチェット病や各種ブドウ膜炎の治療法について検討してきた1〜3)。今回は,眼疾患の治療において最もよく使われる薬剤のひとつであるステロイド剤をとり上げ,その局所注射法につき検討を加えてみた。本邦においては,テノン嚢下注射は結膜下注射に比して余り重要視されていないが,著者らは持続性ステロイドを後部テノン嚢下に投与し,ブドウ膜炎の治療に良好な成績を得たのでここに報告する。
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