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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科32巻2号

1978年02月発行

文献概要

連載 眼科臨床レントゲン診断学・2

撮影法(その2):横軸方向および視神経管撮影

著者: 戸塚清1

所属機関: 1関東逓信病院

ページ範囲:P.342 - P.343

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横軸方向撮影法
 この撮影を行なう場合には,頭部をフイルムカセッテ面にたいして横向きとし,頭部の正中矢状面をフイルム面に平行させる。そこで上方から中心X線が投下されるわけであるが,この方向が実際に頭部のどの部分を通るかによつて,でき上る写真に微妙な差が生じる。もし左右眼窩がちようど重なつて見通せるような写真が希望なら,中心X線が左右とも,外耳孔と同側の眼窩外縁の最陥凹点とを結ぶ直線の中点を通るようにしなければならない。またもし左右眼窩の影像は多少ずれても,トルコ鞍の輪廓が1本のきれいな線をなすような,そういう写真を希望ならば,中心X線が両側とも外眼角と耳珠とを結ぶ線の中点上,1/2〜21/2cmの点,あるいは外耳孔の上縁点と眼窩外縁最陥凹点とを結ぶ線の,後寄り2/5の点を通るようにしなければならない。一般的にいえば,前者の方法による方が良いと思うが,これによつたからといつて,常に左右の眼窩が正確に重なつたきれいな写真が撮れるとは限らない。多少はずれがある写真になつてしまうことが多い。
 この方向の写真は読影が極めてむずかしいといわれる(図1),しかし強調したいのは,この写真が,前掲の後→前方向の写真と一対になつて効果を発揮する点である。この写真では両方の眼窩が横に列んで投影されている。どちらの方がフイルムに近い眼窩の影像かは,その影像の鮮鋭度と拡大度の差で区別する。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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