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特集 第31回日本臨床眼科学会講演集 (その4) 学会原著
頭部傾斜による両眼の反対回旋に関する研究—第3報 正常者における二,三の条件下における成績および臨床例における研究
著者: 森礼子1
所属機関: 1岡山大学医学部眼科学教室
ページ範囲:P.607 - P.613
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著者は第1報1),第2報2)で反対回旋(Counterrolling,以下CRと略す)の測定方法および頭部傾斜速度6°/secのときの動的反対回旋(Dyna-mic CR,以下DCRと略す),静的反対回旋(Static CR,以下SCRと略す)の様態について述べてきた。その後もひき続き数十例にのぼる対象について測定したが,SCR,DCRにおける両眼の協調性は正常者の場合はおどろくほど良好で,右眼と左眼のCRの大きさが0.1°のくるいもなく一致することもまれでなく,この測定方法がいかに正確であるかを痛感した。
本報では,頭部傾斜速度を0.6°/secに変更した。その理由は,できるかぎり半規管等,他にCRに影響を与えうる要素の介入を除くためと3〜6),Bielschowsky Head Tilt Test (以下BHTTと略す)の反応を詳細に観察するためである。
著者は第1報1),第2報2)で反対回旋(Counterrolling,以下CRと略す)の測定方法および頭部傾斜速度6°/secのときの動的反対回旋(Dyna-mic CR,以下DCRと略す),静的反対回旋(Static CR,以下SCRと略す)の様態について述べてきた。その後もひき続き数十例にのぼる対象について測定したが,SCR,DCRにおける両眼の協調性は正常者の場合はおどろくほど良好で,右眼と左眼のCRの大きさが0.1°のくるいもなく一致することもまれでなく,この測定方法がいかに正確であるかを痛感した。
本報では,頭部傾斜速度を0.6°/secに変更した。その理由は,できるかぎり半規管等,他にCRに影響を与えうる要素の介入を除くためと3〜6),Bielschowsky Head Tilt Test (以下BHTTと略す)の反応を詳細に観察するためである。
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