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特集 第31回日本臨床眼科学会講演集 (その6) 学会原著
Dysthyroid Ophthalmopathyの成因に関与する外眼筋の問題
著者: 井上洋一1 井上トヨ子1 市来崎潔2 志賀逸夫3 柳下章3
所属機関: 1オリンピアクリニック 2慶応義塾大学医学部脳外科 3慶応義塾大学医学部放射線診断部
ページ範囲:P.901 - P.905
文献購入ページに移動バセドー眼における眼の異常は,眼科分野では,最もわけのわからない症候群の一つでpuzz-ing syndromesと呼ばれている1)が,近代眼科学の進歩は一つずつではあるが,そのヴェールをとり除いている2,3)。
眼局所における形態学的な眼球突出機序が一元的なものでないことは,多彩な眼科臨床象から推測されてはいるものの,球後における軟部組織の研究が困難なため,眼科臨床像との矛盾は,その解明をおくらせていた。超音波診断法による解析により,眼窩内容の増量が確かめられ,外眼筋の異常が捉えられてきたが3),いまだ,その臨床像との相関を明らかにするまでにいたつていない。
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