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特集 第31回日本臨床眼科学会講演集 (その6) 学会原著
網膜芽細胞腫の超音波断層法による診断について
著者: 金子明博1 井上仁2 広江靖2
所属機関: 1国立がんセンター眼科 2小沢眼科病院
ページ範囲:P.917 - P.924
文献購入ページに移動網膜芽細胞腫は早期に適切な治療を受ければ,生命のみならず視力までも失なわずにすむため,その診断を的確に行うことは眼科医にとつて重要である。しかし日本では最近,毎年20名前後1)の小児がこの疾患により死亡しており,早期診断が十分に正しく行なわれているとは思えない。
眼底検査が十分に行えない場合の補助診断法として超音波断層法が有用であることは,1973年に著者が発表した2)。しかし超音波診断装置の性能の不十分な点があり,その超音波断層像は必ずしも満足できるものではなかつた。そこで著者は新しい高性能眼科用超音波診断装置を開発したので,この装置を使用してLeukokoriaの症例を診断した結果につき報告する。
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