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臨床報告
両眼性の網膜中心動脈閉鎖を伴う視神経低形成の1例
著者: 國田正矩1 堀内二彦1 松崎浩1 中野隆雄2
所属機関: 1東京慈恵会医科大学眼科学教室 2神奈川リハビリテーション病院精神神経科
ページ範囲:P.1085 - P.1089
文献購入ページに移動視神経の低形成は,小眼球や単眼症などの著明な奇型眼や,中枢神経系の著しい異常(無脳症,水頭症など)を伴つていることが多く,視神経の低形成を唯一の異常とする症例は稀といわれている。H.B.Gordnerら1)は文献的に72例をあげ,彼ら自身も片眼性および両眼性の2例を報告している。わが国では,植村ら(1969)および阿部ら(1975)の症例報告があるのみである。
われわれは今回,重度心身障害児で両眼性の網膜中心動脈閉鎖様所見を伴う視神経低形成の奇異なる眼底像を呈した1例を経験し,全身的および眼科的諸検査を行い,発生学的ならびに文献的考察を試みたので,ここに報告する。
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