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臨床報告
視神経障害を示す疾患における髄液の生化学的検討
著者: 絵野尚子1 中島崇1 田地野正勝1
所属機関: 1兵庫医科大学眼科学教室
ページ範囲:P.1109 - P.1116
文献購入ページに移動髄液検査は,中枢神経系疾患の原因究明に対する補助診断の一助として,またその経過観察の指標として重要な役割を占めている。特に髄液中の重要な構成成分である蛋白の分析は,数多くの報告がみられる。眼科領域においても,主として視神経疾患にその報告がみられ1〜4),われわれも髄液中糖蛋白の分析,あるいはα1-Acidglycoprotein(α1-AGP)の動行について報告を行つて来た4,5)。
現在も神経眼科学的疾患患者の髄液中の総蛋白量および蛋白結合総Hexore量の定量Disc電気泳動による蛋白,糖蛋白の分析,さらには,免疫拡散法によるAlbumin量,α1-AGP量,IgG量の定量を,血清中のそれらと対比しつつ行つているが,今回は主としてα1-AGPおよびIgGにつき疾患による変動に検討を加えたので報告する。
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