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臨床報告
徹照写真による白内障混濁の定量測定の試み
著者: 河原哲夫1 尾羽沢大1 中野良志2 佐々木政子2 坂田俊文2
所属機関: 1東海大学医学部眼科学教室 2東海大学情報技術センター
ページ範囲:P.21 - P.26
文献購入ページに移動白内障水晶体の混濁状態を定量的に測定することは白内障の臨床上重要なことであり,現在細隙灯顕微鏡による検査や視力による評価が主に行われている。しかしながら,これらの方法には欠点も多く含まれ,客観性に乏しいと考えられる。これに対して,白内障水晶体の徹照像は平面的ではあるが,水晶体の混濁部を一度に観察・撮影できる利点を持つている。それゆえ,白内障の混濁経過の評価に徹照像が有効に利用できると考えられる1〜3)。
最近,われわれは白内障混濁部の定量的解析を目的として,白内障水晶体の徹照像撮影法を改良し,良質の徹照写真を得ることができた3)。さらに,得られた徹照像を等濃度で分割し,水晶体混濁部の等濃度線写真(アイソデンシトグラム)を作成した。また各濃度段階の面積を測定し,混濁程度のヒストグラム表示を行つた。
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