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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科33巻10号

1979年10月発行

文献概要

斜視の原因と治療

Ⅷ.斜視の治療

著者: 三井幸彦1

所属機関: 1徳島大学

ページ範囲:P.1370 - P.1371

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 過去7回におたつて斜視の発生原因について述べて来たが,今回はその治療の基本について述べて,このシリーズに一息入れようと思う。
 斜視は異常なSensorimotor reflexが関与しておこるものであることは否定できないが,このような異常なReflexの発生を許す「上位の原因」はFusionの未発達,または一度発達したFusionの喪失のどちらかであろう。Convergenceを伴つたFusionは人類特有のもので,動物では類人猿にわずかに見られるだけである。動物の中で一番両眼視域の広い猫でも近い所を見る時輻湊は全くおこらない。その代り瞳孔が散大する。ヒトでは近見時に輻湊がおこつて縮瞳する(図1)。動物が近見時に散瞳することは輻湊の代償になる(後述)。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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