文献詳細
眼科手術学会
文献概要
緒 言
球後麻酔の目的は,眼球内痛覚の除去と外眼筋の麻痺である。したがつて,球後麻酔の効果が確実になるためには,まず第一に球後針を刺入した際,その先端が毛様体神経節および外眼筋支配神経の近辺に到達していなければならない。しかし,外眼筋支配神経の眼筋内侵入部位と毛様体神経節の存在部位の間には多少の距離があるので,片方に効果があつても他方に効果の乏しい場合がある1)。こうした場合,これからここに述べる「二段階球後麻酔法」が有効である。この方法を開発するに当つては,刺入された球後針先端部の眼窩内での存在部位を確認するために,われわれは,レントゲン写真およびCTスキャンを用いた。また,この麻酔法が白内障手術の術中合併症におよぼす影響についても検討を行つたので,併せてここに報告する。
球後麻酔の目的は,眼球内痛覚の除去と外眼筋の麻痺である。したがつて,球後麻酔の効果が確実になるためには,まず第一に球後針を刺入した際,その先端が毛様体神経節および外眼筋支配神経の近辺に到達していなければならない。しかし,外眼筋支配神経の眼筋内侵入部位と毛様体神経節の存在部位の間には多少の距離があるので,片方に効果があつても他方に効果の乏しい場合がある1)。こうした場合,これからここに述べる「二段階球後麻酔法」が有効である。この方法を開発するに当つては,刺入された球後針先端部の眼窩内での存在部位を確認するために,われわれは,レントゲン写真およびCTスキャンを用いた。また,この麻酔法が白内障手術の術中合併症におよぼす影響についても検討を行つたので,併せてここに報告する。
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