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臨床報告 カラー臨床報告
新生児硝子体出血の4例
著者: 高塚忠宏1 植村恭夫1
所属機関: 1慶応義塾大学医学部眼科学教室
ページ範囲:P.1424 - P.1428
文献購入ページに移動緒 言
新生児に出現する網膜出血は,頻度は10〜20%とかなり高く,臨床的にもよく知られておりこれに関しては夥しい研究報告がある。
しかし,一般にその予後は良好であり,最近では弱視との関連も否定されている。一方,新生児に出現する硝子体出血は,網膜出血に比し,その頻度は遙かに低く,一般にも知られておらず,その報告もScheich (1890)1)の報告以来21例の報告をみるにすぎない。今回,著者らは,未熟児綱膜症を対象とした定期的眼底検査中,あるいは,白色瞳孔に気付いて来院した乳児のなかで,1974年4月より1977年3月までの3年間に4例の新生児硝子体出血を経験したので,ここに報告する。
新生児に出現する網膜出血は,頻度は10〜20%とかなり高く,臨床的にもよく知られておりこれに関しては夥しい研究報告がある。
しかし,一般にその予後は良好であり,最近では弱視との関連も否定されている。一方,新生児に出現する硝子体出血は,網膜出血に比し,その頻度は遙かに低く,一般にも知られておらず,その報告もScheich (1890)1)の報告以来21例の報告をみるにすぎない。今回,著者らは,未熟児綱膜症を対象とした定期的眼底検査中,あるいは,白色瞳孔に気付いて来院した乳児のなかで,1974年4月より1977年3月までの3年間に4例の新生児硝子体出血を経験したので,ここに報告する。
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