文献詳細
臨床報告
文献概要
緒 言
視覚機能は通常,視力検査をはじめとして視野,色覚,光覚,ERGさらにVECPなどの多くの検査法によつて測定されている。特に物体の存否やその形状を認識する機能は一般に視力で評価し,重要・不可欠の検査項目となつている。視力検査ではそのコントラストがほぼ100%の視標を用い,被験者がどの程度細かい物体までを弁別できるか,すなわち解像限界を測定していると考えられる。この検査が重要なことは衆知の事実ではあるが,視覚の形状認識機能の厳密な評価には,これに加えて視標のコントラストが重要視されている。この例として対比視力表がすでに試作され,ドライバーの運転適性検査等に重要と報告されている1)。対比視力表ではコントラストの概念が視力検査に導入されてはいるが,コントラスト範囲が30〜100%であり低コントラスト領域における測定が困難である。またランドルト氏環の転用であるため,非常に簡単な測定となつてはいるが,そのパターンの複雑さから測定データの解釈が容易ではない。
視覚機能は通常,視力検査をはじめとして視野,色覚,光覚,ERGさらにVECPなどの多くの検査法によつて測定されている。特に物体の存否やその形状を認識する機能は一般に視力で評価し,重要・不可欠の検査項目となつている。視力検査ではそのコントラストがほぼ100%の視標を用い,被験者がどの程度細かい物体までを弁別できるか,すなわち解像限界を測定していると考えられる。この検査が重要なことは衆知の事実ではあるが,視覚の形状認識機能の厳密な評価には,これに加えて視標のコントラストが重要視されている。この例として対比視力表がすでに試作され,ドライバーの運転適性検査等に重要と報告されている1)。対比視力表ではコントラストの概念が視力検査に導入されてはいるが,コントラスト範囲が30〜100%であり低コントラスト領域における測定が困難である。またランドルト氏環の転用であるため,非常に簡単な測定となつてはいるが,そのパターンの複雑さから測定データの解釈が容易ではない。
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