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網膜血管症retinal vasculopathyを伴つた網膜色素変性症
著者: 越生晶1 宇山昌延1 的場寛佳1 岡田日出男
所属機関: 1関西医科大学眼科学教室
ページ範囲:P.1523 - P.1532
文献購入ページに移動網膜色素変性症が種々の網膜血管病変を伴うことがある。その一つにZamorani1)(1956)が記載したCoats病との合併がある。その後現在までに同様な症例が報告され2〜14),網膜色素変性症の眼底に網膜血管の拡張と蛇行,小動脈瘤,新生血管などを伴う滲出性病変をきたし,網膜硝子体出血や滲出性網膜剥離がみられたとのべている。しかし両疾患が合併する機序に関しては未だ明らかでない。
また網膜色素変性症,遺伝性嚢胞状黄斑部浮腫,cone-rod dystrophyなどretinal dystrophyをきたす疾患群において網膜血管の透過性が亢進し,網膜浮腫を生じることがわかつてきた11,15〜18)。
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