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眼科手術学会
涙嚢篩骨洞吻合術の手術適応について
著者: 松田恭一1 星兵仁1 田沢豊1
所属機関: 1岩手医科大学眼科学教室
ページ範囲:P.1539 - P.1542
文献購入ページに移動流涙に伴う患者の苦痛は診療にあたる側の想像をはるかに越えたものであろうと思われる。慢性涙嚢炎に対する手術的治療法としては古くは涙嚢摘出術がおこなわれていたが,術後に膿性分泌物は消失するものの症状は消失しないため患者は相変わらず流涙に悩まされるのが常であつた。
昭和30年代に入つて涙嚢鼻腔吻合術(DCR)が導入され,さらに1958年に後藤の創案による涙嚢篩骨洞吻合術(DCE)1,2)が発表されたことは患者側および診療側の両者にとつて大きな福音となり,多くの追試者の報告によつてこの涙道再建手術が広く知られるところとなつた。
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