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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科33巻12号

1979年12月発行

文献概要

斜視の原因と治療

Ⅹ.Slave Eye外直筋へのImpulseとその伝達機構 その2

著者: 三井幸彦1

所属機関: 1徳島大学

ページ範囲:P.1554 - P.1555

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 前回Magician's Forceps(MF)とReverse PhaseReflex(RPR)との関係を筋電図(EMG)で説明し,RPRの解析が外斜視のSlave eyeの外直筋へのIm-pulseの解明の指針になることを述べた。そして矩形強制運動によつておこしたRPRのEMGをみると,反射を反復するとSlaveの外直筋に対してだけ特有な現象がおこることを述べた。今回はそれをEOGでおつてみよう。
 Sine forced ductionによる RPRのEOGをみると,はじめはpeak to peakのtime lagは200msecであるが,反復するとabduction→adductionのtimelagは300〜400msecと延長し,adduction→abductionのtime lagはほとんど0になることを述べ,その理由は改めて説明すると書いた(5月号,第3回,図3)。そこで今度は矩形強制運動によるRPRのEOGをみることにしよう。図1に示すように最初数回はSlaveeyeも矩形運動をする。しかし反射を反復するとSlaveeyeは著明な歪みをうけた運動曲線を示すようになる。図中の数字は反復回数である。この歪みは電子回路を使つて容易に模写することができる。それを図2に示す。図の上半分は入力させた矩形波である。下半分は回路に並列にコンデンサーを挿入して得られた出力曲線で,図1に示すEOGの歪みを完全に模写している。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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