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特集 第32回日本臨床眼科学会講演集 (その4) 学会原著
Modulation transfer functionの臨床的研究
著者: 山本敏雄1
所属機関: 1京都府立医科大学眼科学教室
ページ範囲:P.643 - P.649
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近年,光学系の特性を表わすために空間周波数特性,すなわちModulation Transfer Function(以下MTFと略す)という概念が導入され,光学系の画像処理能力をあらわすのに用いられるようになつた1)。最近この概念を,人間の視覚系に導入して眼のMTFを測定しようとする試みがなされ,いくつかの測定方法が開発された。その結果,視覚系MTFは,多くの情報を含みしかも普遍的な視機能表示となることが明らかとなつてきた2)。
しかし最近までは,MTFは視覚の基礎的なメカニズムを研究する生理学あるいは心理学の領域のものと考えられ,臨床眼科への応用は始められたばかりである3〜5)。
近年,光学系の特性を表わすために空間周波数特性,すなわちModulation Transfer Function(以下MTFと略す)という概念が導入され,光学系の画像処理能力をあらわすのに用いられるようになつた1)。最近この概念を,人間の視覚系に導入して眼のMTFを測定しようとする試みがなされ,いくつかの測定方法が開発された。その結果,視覚系MTFは,多くの情報を含みしかも普遍的な視機能表示となることが明らかとなつてきた2)。
しかし最近までは,MTFは視覚の基礎的なメカニズムを研究する生理学あるいは心理学の領域のものと考えられ,臨床眼科への応用は始められたばかりである3〜5)。
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