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特集 第32回日本臨床眼科学会講演集 (その4) 学会原著
学齢期における近視性視力低下—Impedance cyclographyによる分析
著者: 保坂明郎1
所属機関: 1旭川医科大学眼科学教室
ページ範囲:P.693 - P.697
文献購入ページに移動緒 言
比較的弱度の凹レンズで矯正される若年者の視力低下は機能性の変化であると漠然と考えられているが,その根拠は明確とはいえない。いわゆる偽近視の実態を原点に戻つて検討しようと考えた。Impedance Cyclography (以下ICGと略記)は,調節刺激に対応する毛様筋のインピーダンスの変化を記録することによつて,他覚的に毛様筋の活動性を知る方法でSwegmark1)によつて開発された。著者はこれにならつた装置を試作し,既に発表した2,3)。装置の詳細は省略するが,4電極法を応用して,ほとんど純粋に毛様筋部のインピーダンスの変化のみを取り出すことができる。この装置を使用して若年の近視性視力低下者の調筋動態を分析した。症例が未だ少なく,観察期間も十分とはいえないが,若干の知見を得たので報告する。
比較的弱度の凹レンズで矯正される若年者の視力低下は機能性の変化であると漠然と考えられているが,その根拠は明確とはいえない。いわゆる偽近視の実態を原点に戻つて検討しようと考えた。Impedance Cyclography (以下ICGと略記)は,調節刺激に対応する毛様筋のインピーダンスの変化を記録することによつて,他覚的に毛様筋の活動性を知る方法でSwegmark1)によつて開発された。著者はこれにならつた装置を試作し,既に発表した2,3)。装置の詳細は省略するが,4電極法を応用して,ほとんど純粋に毛様筋部のインピーダンスの変化のみを取り出すことができる。この装置を使用して若年の近視性視力低下者の調筋動態を分析した。症例が未だ少なく,観察期間も十分とはいえないが,若干の知見を得たので報告する。
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