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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科33巻5号

1979年05月発行

臨床報告

保存強膜による内眼角偏位の形成手術—保存強膜を利用した形成手術(Ⅰ)

著者: 田邊吉彦1 岡和田紀昭1 原田敬志1 杉田潤太郎1

所属機関: 1名古屋大学医学部眼科学教室

ページ範囲:P.713 - P.716

文献概要

緒 言
 外傷などにより内眥靱帯が切れ,内眼角偏位の起きた場合,単に軟部組織を再縫合しただけでは偏位の矯正されない事が多い。こうした場合,内眥靱帯の再縫合が必要となるがこれは困難な場合も多い。その時瞼板組織をstrip状に切出し有茎弁として使用したり1),自家fascia lataを採つて代用する方法1)が用いられて来た。しかし,いずれにしても余計な傷を加える上,時間もかかる。そこでわれわれは保存強膜を代用として利用することを考えた。
 fascia lataは最近保存のものが自家fascia lataに代つて利用されつつあるが2,3),われわれは持つていない。しかしeye bankのお蔭で,保存強膜は豊富にあり,両者共,主としてコラーゲン線維から成るので,同様に代用できるのではないかと考え,3例に試み,良好な結果を得たので報告したい。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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