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特集 第32回日本臨床眼科学会講演集 (その6) 学会原著
網膜剥離におけるQuantitative Echographyに関する研究
著者: 益山芳正1 馬場幸夫1 澤田惇1
所属機関: 1宮崎医科大学眼科学教室
ページ範囲:P.975 - P.978
文献購入ページに移動硝子体手術のめざましい発展にともない,その適応を決めるために,光学的検査が不能の場合にでも硝子体および眼底の性状を知りうる生体映像的方法が要求されてきた。超音波による診断方法は現在,これをみたす唯一のものと考えられているが,何か異常があるという検出能のみならず,その異常が何であるかを示すことが必要となる。最もしばしば必要なことは,硝子体中にある構造物が剥離網膜であるか否かを示すことである。
A-scan echography,特に組織による超音波の反射性の差異を示すquantitative echographyにより剥離網膜と他の膜様構造物との鑑別が正確かつ容易に可能となり,多くの場合Ossoinigの判定基準1)に合致した成績を得て来た。しかしながら,ある種の病変,例えば糖尿病性網膜症ではこの判定基準に合致しないものがみられたので,人工的に網膜剥離を家兎におこし,quantitativeechographyの成績と組織構造の相関を検索し,臨床的応用の際,注意すべき結果を得たので報告する。
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