文献詳細
文献概要
臨床報告
恙虫病による急性視神経網膜炎の1例
著者: 北川道隆1
所属機関: 1群馬大学医学部眼科学教室
ページ範囲:P.1047 - P.1052
文献購入ページに移動緒 言
恙虫病(tsutsugamushi disease)は,眼科領域の感染症の中でもやや特殊な類に属し,結膜充血,虹彩炎等の前眼部病変と,乳頭浮腫,網膜浮腫,軟性白斑等の眼底変化が起こるとされている10〜14,16,17)。本邦では眼科領域からの報告は非常に少なく,しかも前眼部病変のみであり,眼底変化の報告は著者の調べた限りではない。
今回著者は,利根川支流沿いの高地湿原地に住む一婦人に発症した,本症と思われる眼症状を経験した。それは両眼性であり,視神経網膜炎,軟性白斑,表層出血等の眼底変化を主要病変とする非常に稀有な症例であり,ここにその臨床経過を供覧する。
恙虫病(tsutsugamushi disease)は,眼科領域の感染症の中でもやや特殊な類に属し,結膜充血,虹彩炎等の前眼部病変と,乳頭浮腫,網膜浮腫,軟性白斑等の眼底変化が起こるとされている10〜14,16,17)。本邦では眼科領域からの報告は非常に少なく,しかも前眼部病変のみであり,眼底変化の報告は著者の調べた限りではない。
今回著者は,利根川支流沿いの高地湿原地に住む一婦人に発症した,本症と思われる眼症状を経験した。それは両眼性であり,視神経網膜炎,軟性白斑,表層出血等の眼底変化を主要病変とする非常に稀有な症例であり,ここにその臨床経過を供覧する。
掲載誌情報