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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科33巻8号

1979年08月発行

文献概要

斜視の原因と治療

Ⅵ.内斜視の原因(その1)

著者: 三井幸彦1

所属機関: 1徳島大学

ページ範囲:P.1192 - P.1193

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 前回まで5回にわたつて外斜視の発生原因,およびそれと密接な関係にある逆位相眼球反射運動(石川),そして原因に基いた外斜視の治療について解説した。これから内斜視について述べようと思う。内斜視と外斜視とは共に異常なSensori-motor reflexが関与しておこる点では共通であると思われるが,そのReflexのカテゴリーは異質なものであると考えなければならない。
 内斜視・外斜視の基盤になると考えられる内・外斜位についてみると,EsoとExoとでは図1,2,3に示すような著しい差がある。図1は内斜位である。斜位であるから明室で注視した時には当然正位である(A)。片眼をcoverするとその眼は内斜する(B)。この人を絶対暗室に入れると正位である(C)。この現象は従来考えられていたように,この眼の安静位が内斜であつて片眼をcoverしてFusionを遮断すると,眼がその生理的安静位をとつて内斜したのだという考えでは説明できない。もし眼の安静位が内斜であるのであれば,Fusionが遮断された暗室では内斜していなければならない。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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