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臨床報告
眼レプトスピラ症の現況
著者: 湯浅武之助12 多田玲12 下村嘉一12 中川やよい2 松本和郎2 三村康男2
所属機関: 1大阪府立羽曳野病院 2大阪大学医学部眼科学教室
ページ範囲:P.1231 - P.1235
文献購入ページに移動眼レプトスピラ症は葡萄膜炎のうちでは多くとも1〜2%を占めるにすぎない疾患であるが,葡萄膜炎患者のなかには本症を強く疑わせるような症例を時折みかける。本症の疫学ならびに臨床症状の知識があればこのような場合に有用であるが,本邦において眼科医の立場からこれらの成績をまとめた最近の報告1,2)は少ない。ここでは過去10年間に阪大眼科で実施した1,366名にたいするレプトスピラ凝集反応の結果を前報1)のものと,最近5年7カ月間のものとを比較対照した形で報告し,これにより診断された血清学的レプトスピラ症37例の眼症状を述べ,典型的な本症の病像を呈した症例を報告する。
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