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臨床報告
中心性漿液性網脈絡膜症患者における尿中カテコールアミンの検討
著者: 若倉雅登1 鈴木英夫2
所属機関: 1北里大学医学部眼科学教室 2北里バイオケミカルラボラトリーズ(日本ブリストルラボラトリーズ)
ページ範囲:P.1237 - P.1240
文献購入ページに移動中心性漿液性網脈絡膜症(central scrous cho-rioretinopathy,以下CSC)とストレスとの関係は古くから知られ,精神身体医学的検討もいくつか成されて来た1〜3)。またこの点に注目して作られた家兎の実験的本症も,古味4)以来しばしば研究対象となつている。しかしストレスと関係の深いカテコールアミンに関する検討は全くなされなかつた。そして,光凝固法の普及で,本症治療成績が向上こしたともあつてか,本症とストレスという観点から発生病理に迫ろうとする努力は,最近やや影を潜めた様にも思える。
著者ら5,6)は,本症が合成副腎皮質ホルモン剤投与で,明らかに増悪を示すことを認め,本症とストレス,とくにカテコールアミンおよび副腎皮質ホルモンと本症の関係を明らかにする必要を感じ,検討したところ,興味ある結果が得られたのでここに報告する。
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