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高度な眼底変化を呈した全身性紅斑性狼瘡の2例
著者: 萱沢文男1 本田昭道1 弓削経夫1 鶴岡祥彦2
所属機関: 1京都府立医科大学眼科学教室 2滋賀医科大学眼科学教室
ページ範囲:P.1251 - P.1255
文献購入ページに移動全身性紅斑性狼瘡(以下SLEと略す)の網膜病変については,1929年のBergmeister1)の報告以来諸家2〜5)により報告されており,通常全身症状と相関して推移するとされている。
今回,われわれは,全身的所見は極めて軽度であるにもかかわらず,網膜細動脈の高度な閉塞,乳頭部血管新生等多彩な眼底所見を呈したSLE 2例を比較的長期にわたり経過観察する機会を得たので症例報告すると共に,眼底のみに高度な病変を示すSLEの成因およびその治療法につき若干の考察を加えたので報告する。
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