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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科33巻9号

1979年09月発行

文献概要

眼科手術学会

全摘出による人工水晶体挿入における前房内空気による角膜内皮保護

著者: 竹内光彦

所属機関:

ページ範囲:P.1261 - P.1268

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緒 言
 老人性白内障に対する全摘出法(ICCE,Intra-capsular cataract extraction)における人工水晶体(IOL,Intraocular lens)挿入の各段階において,前房内に大きな気泡を作りできるだけ角膜内皮との接触をさけながらIOLを挿入すると,術翌日より流涙,線状角膜炎の発生が少なく術眼を開放することがでぎ,明らかに従来の結果と異なる所見が得られた。
 この事実はMaumenee&Stark1〜3), Drews4)の普通のICCEとICCE+IOLにおける角膜内皮細胞生体観察(Specular microscope)による比較でその角膜内皮細胞脱落に著明な差がみられなかつた報告によつても裏づけられる。これらの報告は何れも角膜内皮との接触を注意深く避けることにより角膜内皮は保護されたと報じている。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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