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斜視の原因と治療
Ⅸ.Magician's Forceps Phenomenon
著者: 三井幸彦1
所属機関: 1徳島大学
ページ範囲:P.68 - P.69
文献購入ページに移動 斜視の問題をScnsorimotor Refiexとの関連でみていくと,たくさんの新しい事柄や問題にぶつかる。今回は「Magician's Forccpsとは何か」という問題を深く分析してみよう。一言にMagician's Forceps (MF)現象といつても詳しく見ていくと色々な形に遭遇する。EMGと対比してみるとMFをしらべる時には三つ(亜形を含めると四つ)の場合に分けて観察する必要のあることがわかる。結論から先に書こう。①まず純粋なMFが単独におこる場合,②MFとReverse PhaseReflex (RPR)とが同時に発現する場合,そして,③MFとNF型RPRとが同時に発現する場合である。図1はこれらの場合を模式図で示したものである*1。
①純粋なMFが単独に発現する場合には,図のA→B→Cのようになる。すなわちSlave eyeはMFによつて正中位*2に来る(B)*3。しかしMasterを更に強制内転させても,Slaveは正中線を越えて内転しない(C—1)。強制外転させてもSlaveは外斜の原眼位に帰るだけである(C−2)。この場合の実際の写真を図2に示す。
①純粋なMFが単独に発現する場合には,図のA→B→Cのようになる。すなわちSlave eyeはMFによつて正中位*2に来る(B)*3。しかしMasterを更に強制内転させても,Slaveは正中線を越えて内転しない(C—1)。強制外転させてもSlaveは外斜の原眼位に帰るだけである(C−2)。この場合の実際の写真を図2に示す。
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