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小児眼科
著者: 湖崎克1
所属機関: 1大阪市立小児保健センター
ページ範囲:P.1464 - P.1471
文献購入ページに移動1.ノリエ病の新家系について
ノリエ病は1927年,ノリエが初めて記載した先天性眼異常。すなわち,両眼先天盲と白色瞳孔を主微候とする疾患である。現在まで約200例の報告がされているが,本邦にては,1978年に,藤田・大庭が1家系を報告しているのみである。我々は,新たにノリエ病と思われる他の家系を見出したので報告する。患者は生後3カ月の男で,生後2カ月半頃に目がきょろきょろとして安定しないということを主訴として近くの眼科を受診し,当科へ紹介されてきた。外眼部は正常であったが角膜の軽度混濁,浅前房,虹彩萎縮,虹彩前癒着,虹彩後癒着等の前眼部症状を示していた。また,発端者の母方の叔父(20歳男子)に,ノリエ病の進行した臨床像と考えられる両眼性の,小限球症,眼球萎縮,角膜混濁等の所見を認めた。家系内における患者の発生パターンもノリエ病にみられる,X染色体劣性で説明可能であった。
ノリエ病は1927年,ノリエが初めて記載した先天性眼異常。すなわち,両眼先天盲と白色瞳孔を主微候とする疾患である。現在まで約200例の報告がされているが,本邦にては,1978年に,藤田・大庭が1家系を報告しているのみである。我々は,新たにノリエ病と思われる他の家系を見出したので報告する。患者は生後3カ月の男で,生後2カ月半頃に目がきょろきょろとして安定しないということを主訴として近くの眼科を受診し,当科へ紹介されてきた。外眼部は正常であったが角膜の軽度混濁,浅前房,虹彩萎縮,虹彩前癒着,虹彩後癒着等の前眼部症状を示していた。また,発端者の母方の叔父(20歳男子)に,ノリエ病の進行した臨床像と考えられる両眼性の,小限球症,眼球萎縮,角膜混濁等の所見を認めた。家系内における患者の発生パターンもノリエ病にみられる,X染色体劣性で説明可能であった。
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