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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科34巻2号

1980年02月発行

特集 第33回日本臨床眼科学会講演集 (その1)

学会原著

早期糖尿病螢光眼底所見—食餌療法の影響について

著者: 永井真之1 銅直利之2

所属機関: 1日本医科大学眼科学教室 2日本電信電話公社浦和健康管理所

ページ範囲:P.157 - P.165

文献概要

 早期糖尿病(pre, chemical diabetes)に対して検眼鏡的に異常のない者で螢光眼底異常所見を呈した者56名に対し,食餌療法単独の治療を加えた結果以下の結論が得られた。
 (1)食餌療法良好群,(目標カロリーの±100カロリー以内に到達した者)は14名(25%)であつた。
 (2)食餌療法良好群が不良群よりも有意に螢光眼底異常所見が消退する傾向にある。
 (3)50g GTTは食餌療法,螢光眼底所見共に有意な関連はみられなかつた。
 (4)30分I.I.(30分ΔIRI/ΔBS)は,食餌療法および螢光眼底所見との有意な関連はなかつた。
 (5)肥満度は,食餌療法にて有意に調整され,体重調整により螢光眼底所見は消退する傾向がある。このことより,糖尿病の健康管理は体重調整に重点をおくべきである。
 (6) FFAは食餌療法にて有意に改善するが,螢光眼底所見とは有意の関連はない。
 (7)神経障害,血管障害,肝機能と食餌療法および螢光眼底所見との関連に有意の差はない。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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