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特集 第33回日本臨床眼科学会講演集 (その1) 学会原著
増殖性糖尿病性網膜症に対する光凝固の効果と限界
著者: 北川道隆1 村岡兼光1 小林義治1 青木順一1 仁木高志1 岡野正1
所属機関: 1群馬大学医学部眼科学教室
ページ範囲:P.167 - P.181
文献購入ページに移動光凝固は,西独xenonとargon laserを用い,乳頭・黄斑部を除く広範囲の眼底に均一・等間隔な凝固斑をおく方法で行い,1眼に対し263〜1,927発の凝固を行つた。
網膜新生血管は光凝固前49眼で412個の発生が観察され,そのうち凝固後262個(63.6%)が消失,30個(7.3%)が縮小した。またその大きさ,発生部位別に大きな差はなかつたが,特に黄斑上下の血管arcade部に発生したものに対しては効果が限定される傾向があつた。
乳頭の新生血管は29眼で計52個の発生が観察され,そのうち10眼(34.5%)で有効と判定され,新生血管も14個(26.9%)が消失,5個(9.6%)が縮小するという間接効果が得られた。
凝固部位の血管の拡張の軽減は全例で観察され,透過性亢進も減少した。さらに直接凝固をしなかつた黄斑部所見が改善される例も多く見られた。しかし視力の改善効果は少なかつた。
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