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特集 第33回日本臨床眼科学会講演集 (その1) 学会原著
糖尿病性網膜症—中心窩周囲の毛細血管網の変化と視力の予後
著者: 田村正1 田村正昭
所属機関: 1虎の門病院眼科
ページ範囲:P.183 - P.187
文献購入ページに移動 糖尿病性網膜症において,黄斑部の浸出性変化により視力の低下を見た93眼に,螢光眼底造影を行い,perifoveal capillary network(PCN)の障害の進行度と視力との関係を検討した。その結果この血管網の閉塞が著明に進行している眼では,それが軽度である眼に比べ,視力低下は高度であつた。
次に治療後2年目の視力を75眼について検討すると,血管網の障害が著明な眼では,それが軽度な眼に比べ,視力の予後は不良であつた。
以上のことから,黄斑部浸出性病変を治療する前のPCNの所見は,治療後の視力を推測する一つの有力なdetaになりうると結論した。
次に治療後2年目の視力を75眼について検討すると,血管網の障害が著明な眼では,それが軽度な眼に比べ,視力の予後は不良であつた。
以上のことから,黄斑部浸出性病変を治療する前のPCNの所見は,治療後の視力を推測する一つの有力なdetaになりうると結論した。
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