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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科34巻2号

1980年02月発行

斜視の原因と治療

Ⅻ(最終回).外斜視の原因とMaster Eye手術の効果

著者: 三井幸彦1

所属機関: 1徳島大学

ページ範囲:P.258 - P.259

文献概要

 本シリーズを終るにあたつて,外斜視の原因とMastereyeを手術した場合の効果とを一括してみよう。既に100例以上の患者について手術してみたが,その効果は抜群であり,持続的である。かつその効果が機能的であることを示している。
 図1は外斜の成因を模式化したもので,黒の矢印で示すように異常が進展するものと推定される。特発性のものでは何等かの原因(?印)により,まず中枢における両眼視能に抑制がかかる。そうするとFusionが働かなくなるので,両眼の内直筋のTonusが低下する。これが引き金となつてMaster eyeのProprioceptionに異常Impulseが発生し,その結果Slave eyeは外斜する。異常Impulseは更にFusionを抑制し,ここに悪循環をくりかえす。またFusionの抑制はSlave eyeの弱視をおこす。廃用性外斜視は図の「一眼視力喪失」から出発して特発性のものと同じ経路を経て発生する。両者は基本的には同じである。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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