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特集 第33回日本臨床眼科学会講演集 (その2) 学会原著
蛍光眼底造影による網膜静脈分枝閉塞症の陳旧性病変の検討
著者: 竹田宗泰1 田辺裕子1 木村早百合1 中嶋乃婦子1
所属機関: 1札幌医科大学眼科学教室
ページ範囲:P.309 - P.320
文献購入ページに移動(1)静脈分枝閉塞症は網膜血管反応として虚血型と漏出型に分類され,全症例の64%を虚血型が占めた。
(2)虚血型に発生する病変は新生血管,網膜裂孔,黄斑部萎縮,黄斑部前線維症であり,漏出型の分枝閉塞症に生ずる病変は嚢腫状黄斑部浮腫,漿液性網膜剥離,輪状網膜症があげられる。
また虚血型病変の中で黄斑部萎縮は黄斑部周囲毛細血管網閉塞の高度のものに発生するが,黄斑部前線維症では黄斑周囲血管網はほぼ保存されているのが特徴であつた。
(3)視力の予後については黄斑部周囲毛細血管網の閉塞程度に密接な関係が認められた。
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